2005年12月22日木曜日

釈尊の人柄(4)出家

長い間悩んだ末、釈尊は遂に出家を決意した。出家とは家庭生活に留まることを諦めて、仏道修行に専心することを意味する。釈尊も自分が何年となく続けて来た家庭生活を離れて、真理の探求に進む事が、果たして倫理道徳の面で許されるのか、否かに付いて悩んだ事であろう。しかし釈尊は長年の夢であつた出家をして真実を求め、全人類の救済に役立つ真実の探求を達成するという願いを放棄する事が出来なかつた。そこで釈尊は29歳の時、ある夜従者のチャンナにカンタカという白い馬を出させ、こつそりと王城を抜け出した。従者のチャンナは途中まで付いて行つたが、アヌーピヤという林まで来た時に別れ、衣類を持つて王宮に帰らせ、釈尊は修行の旅に進んだ。