2005年12月8日木曜日

行いの哲学(2)生の哲学

ドイツの哲学者デイルタイは観念論哲学が理性的な思考のみに偏り、生命に関連した実体に欠けている事を批判し,生命に基礎を置いた生の哲学を主張し、観念論と唯物論との二極に分かれた過去の哲学を乗り越えることに努力した。彼はわれわれの日常生活の中に漲つている生命の中に含まれている躍動する実体を、直観的な方法を通じて直接把握する方法を採用したが、この流れもやはり過去の観念論や唯物論を離れて生活の実態を直接把握したいという意図が含まれており、20世紀以降盛んになりつつある現実主義的な哲学の一例と考える事が出来る。この流れの中には、ニーチエ、ベルグソン、デイルタイ、ジンメルなどが含まれる。