2005年12月12日月曜日

行いの哲学(4)プラグマテイズム

一方アメリカにおいては、プラグマテイズムと呼ばれる哲学が生まれている。その中でもその代表者の一人であるデユーイは、一般に哲学が抽象的な議論に走つて、われわれの日常生活から遊離している事を批判し,出来るだけわれわれの日常生活に蜜着した形で、哲学関係の問題を取り上げることに努力した。その結果、われわれに与えられている現在の瞬間に於ける行いが,最も周囲の環境に適合していることが、哲学の基準である事を主張し、プラグマテイズムの哲学を樹立した。この哲学も現在の瞬間における行いを哲学における一つの基準として捉え、その行いが現在の瞬間における環境に最も適合しているか否かを主題とした点で、やはり一種の行いの哲学であるということが云える。